mixiの会員動向、ちょっとした分析 連載1回目

連載1回目 普及率推移と都道府県別普及率

800万人の検索結果
昨年2006年の10月に興味深いmixi会員の分析結果が発表されました。ppmさんのブログ「PPM COMBiNATION BLOG」内での『全国都道府県別mixi普及率ランキング』で、人口13位の京都府のmixi普及率が3位と高い事に多くの人々が注目しました。
mixiの登録には、現住所、出身地というデータがあります。未登録含め、正しい現住所や出身地を登録していると限りませんが、800万人を超える(2007/1/28にとmixiプレスリリースにて発表)mixi登録者の60%超が登録しているデータです。これだけの人数ですからそれなりに確度のあるデータと考えられるでしょう。
そこから触発され、また、学校の課題もあるので、mixiの会員動向を分析してみることにしました。
その1 mixiの普及推移

mixiのプレスリリースなどから調べた、会員数推移グラフです。2004年2月のサービス開始以来、1年半で100万人の会員を獲得、その辺りから急激に会員数を伸ばし始め、2年1ヵ月後の2006年3月には300万人、2年5ヵ月後の2006年7月には500万人達成。そして、2007年1月末には、開始3年で800万人の会員獲得を達成しています。
これにはネットワーク外部性という、会員が会員を増やして行く効果が働き、効果的に会員が増える状況を作っていると考えられます。ただし、線グラフは前月比を示しているのですが、徐々に下がってきています。会員増加率が徐々に頭打ちに近づいてきている事がわかります。
mixiの収益源は主として広告収入です。これは、ページを表示したり、メールを送ったりするときに表示される広告から得られるものです。会員が増え、ページ閲覧や、メールなどのやり取り量が増加するごとに収入が増加する仕組みになっています。そのため、一概に会員数増とmixiの収入増はリンクしませんが、会員数増加とともにページ閲覧量も増えるわけです。
参照「mixiと第二世代ネット革命―無料モデルの新潮流」早稲田大学IT戦略研究所, 根来龍之監修(2006) 
その2 mixiの都道府県別普及率
さて、2006年10月のppmさんのブログから触発されて、800万人を期に独自で、現住所都道府県別会員数を調べて見ました。調査方法は、mixiの検索機能を使って、現住所都道府県の合計数を検索して行くものです。
都道府県を入れずに検索したところ、2006/1/25 19:00に800万人を越えたのを確認し、都道府県男女別に検索し調べたものです。海外24.7万人を除くと775.3万人。都道府県別合計は496.9万人で、64.1%の住所入力率でした。
mixi普及率は、ppmさん同様、各県とも住所入力率は同じと仮定して、住所入力数を入力率で割り算し、平成17年(2005)の国勢調査の人口総数(外人を含む1億2,777万人)で割って算出しています。
その普及率順位は、次の通りです。表中の補正会員数は上記の入力率で算出したものです。

ppmさんの2006年10月の調査と同様、人口13位の京都府が3位に食い込んできています。また、人口29位の奈良県が10位にランクイン。これは、人口数だけでなく何か別の要素が働いているような気がしたのです。
さて今回はここまでです。
次回は、普及率要素と、人口の関係を見てみたいと思います。