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今年も、CEATECの時期がやってきました。

CEATECとは、日本最大のエレクトロニクス見本市で、幕張メッセで行われています。ここのところ毎年行ってます。幕張メッセのメイン展示場全部を使う見本市ですので、ブースの数たるやえらい数です。で 今日はまず、動きモノ。ロボット、メカモノ、電子デバイスから注目のものを見ていきましょう。

○ムラタセイサク君とムラタセイコちゃん

昨年、自転車を運転し、止まっていても倒れないムラタセイサク君が登場し、多くの人を驚かせましたが、今年の村田製作所も、おそらく、全ブース一の人だかりです。

今年もムラタセイサク君は健在で、ステージで活躍していますが、そのイトコのムラタセイコちゃんが登場。一輪車を操り、小学生の一輪社少女のように、前後に車輪を動かしながらふらふらせずにステージに立ちます。

センサーを使って、研究員さんに合わせて前後に動いたりもします。仕組みは、ジャイロセンサーが、ムラタセイサク君の1個に対し2個入っているとのこと。ちょっと遅いですが1秒に5cm進めるそうです。いやーすごいロボットです。詳しくは同社ホームページでご覧ください。

○Tyco Electronics

動きモノが目立つということでは、リニヤモーターカー。なんと、ブース内にリニヤモーターカーの線路を作ってしまったセンサーメーカーがありました。

お客さんも抽選で乗車できるんですが、なんか、恥ずかしい状況ですね。

○日清紡

日清紡っていうと、紡績メーカーで糸?と思いがちですが、キャパシタを電源に動く電車の展示です。キャパシタとは、これまでの充電池と違い、コンデンサのように急速充電でき、繰り返し充電に強い充電池です。

YouTubeの動画だとわかりますが、くるくる運転し、充電場所で停止、非接触で1秒ほど充電し、即発車。これを繰り返す展示です。何が凄いかと言えば、非接触で数秒。 これを車に応用すると、信号で止まっているときに充電し、次の信号まで走る。下の車はそれで作った試作品。工場とかゴルフのカートとかだったら、ちょっと走って、止まってを繰り返すので、キャパシタだといいのかも。

この車は30秒の充電で20分走るようです。キャパシタは、これまで毎年さまざまな展示がなされていましたが、今回のCEATECでは実用的なものがちょこちょこ出ていました。

○スズキと日産

今回、自動車メーカーが出展していました。スズキは個人移動用の低速のモビリティ「PIXY」です。一人乗りの4輪者。ただし、動きませんでした。

対して日産は、ロボットを使って、ぶつからない車のシミュレーション。Biomimetic Robot Carの説明です。小さなロボットにセンサーがついていて、周りで一番近い障害物を検知しながら、必要に応じて避ける技術だそうです。

○動くといった意味では、Mio

MioといえばポータブルのGPS地図ですが、今回、自転車やバイクに搭載するアタッチメントと、防水ケースを展示。画面では動画も再生されていました。うーん、GPSは私も自転車で使いますが(EZNAVI)、動画はさすがに事故しそう。

では、その他の電子デバイスを見ていきましょう。 一つ目が、非接触充電器。これは、キャパシタの電車が充電していたのと同じ、端子を繋がなくとも充電ができるもの。水色の板の上にケータイを置いておくだけで、電磁波で充電できるので便利です。すでに現在、電動歯ブラシの充電は非接触です。


これは、ミスミのもの

○液晶表示関連

そして、液晶表示系。今年もいろんなブースで活発に展示されています。ROHMはシート型バックライトを展示。自由に曲がるので、曲面にもバックライトが貼れます。

次にシート状の表示デバイスです。

これは、シチズンの電子ペーパーですが、0.何ミリ厚らしく、これだけでも十分見られますが、上のシートバックライトとかと使うと、夜でも見られる電子ペーパーになりそう。(素人考え)

表示デバイスの最後は、FEDです。今回はエフ・イー・テクノロジーではなく、双葉電子工業が出品しています。大きいパネルは有りませんでしたが、車載用のスピードメーターや、案内板の類がFEDで作られていました。写真がうまく写らなかったので、こちらへ

○エコ関連

シャープのブースでは、昨年に続き、太陽電池を大量に展示。一般的な黒い板だけでなく、昨年登場して驚いた透明の太陽電池を組み合わせた街の構想ジオラマも展示。窓でも発電できる時代になりました。

今日のところは、以上、ロボティクス的なものと、電子デバイス的なものの中から、気になったものを紹介しました。この中でも、キャパシタは脱石油時代の充電池として注目されていますが、かなり、近づいてきた感が出ていました。

次回は、ケータイ、ホームエレクトロニクスです。

CEATEC報告も、2回に分けての第2回目。今回はケータイやホームエレクトロニクス関連です。
ケータイキャリアは、docomoとau。コンセプトモデル(試作品)の展示や、次世代通信技術の展示、最新モデルの展示を行っています。
薄型テレビや、パソコンなどのホームエレクトロニクスは、テレビのデジタル化がひと段落し、特に、デスクトップ型のパソコンのアピールはかなり薄くなってしまいました。その代わり、ノートパソコンや録画対応パソコンサーバー、動画エンコーディングなどが注目されます。デジタルテレビを中心としたホームエレクトロニクスに落ち着いてきたようです。


ケータイ電話関連

○NTT docomo


docomoは、先日発表されたBBB、BlackBerry Boldの展示と、HTCのTouch Diamondを展示。あわせて、パケ・ホーダイダブルもアピール。データ通信が定額でないと、スマートフォンも台無しですから。


上がBBB、下がTouch Diamond

BlackBerry Boldの展示と、HTCのTouch Diamondの展示が人気かと思いきや、人々の注目は、セパレートケータイ。キーボードとディスプレイが磁石で付いたり離れたりできるもの。



説明員が外したり、くっ付けたり、折りたたんだりして電話している様子を見せています。あくまでコンセプトモデルです。発売の予定はないそうです。


左:プロジェクターケータイのブース内中継

その他、暗室の中でプロジェクターケータイの展示。ケータイから画像を投射して、プロジェクターになるというもの。必要なんでしょうかね。ちょっと疑問。あと、ワイヤレスジャパンでも展示した、次世代無線通信規格のLTE実験車と伝送技術展示がありました。


○KDDI au


docomoに対してauは、KDDI Design Projectの展示で、コンセプトケータイをアピール。かなりの面積を割いています。
一番、場所を使っていたのがPLY。層がコンセプトで、ケータイの側面がタブになっています。



その他、昔、nishikigoiなどスティックケータイの復活を実現した、新しいデザインケータイで目立ったものでは、ソーラーパネルケータイ。おおよそ実用的ではないですが、人工衛星のようにパネルを開きます。



あと、楽器ケータイをアピール。ケータイのキーボードを笛のようにしたモデルや、ディスプレイを開くと弦が現れる弦楽器ケータイも展示。ステージでは、これらを使って演奏パフォーマンスも行われていました。



その他、auもスマートフォン参入ということで、HTCのTouch Diamondを展示。



あと、3Dケータイ、超高解像度ディスプレイや、次世代通信規格WIMAXの展示が行われつつ、最も先日、発表されたau BOXの展示に広く場所を割き、これからのオンデマンド環境を説明していました。




ホームエレクトロニクス関連

では、ホームエレクトロニクス関係に移りましょう。今年はblu-rayとHD DVD戦争が終わり、次世代ディスク規格が統一されました。今年は薄型デジタルテレビを中心として、ホームエレクトロニクスが構築されるイメージが一層強くなっている気がします。


○Blu-Rayディスク
今回は、ソフトの展示が主で、これからどんどん増えます的な展示です。ステージでもそういった感じ。


各社のソフトがずらり。白トビしていますが、弊社の展示もあります。昨年までHD DVD陣営だった気が。。。



○SONY
今回も、薄型の強調です。昨年は有機ELの27インチが注目の的でしたが、今回も27型のまま。あと、11インチですが、0.3mm厚まで薄くしたのは圧巻です。



BRAVIAブランドもLEDバックライトを使ったもの、世界最薄9.9mmの液晶ディスプレイ、240Hz駆動のディスプレイなどが展示されていました。軽薄短小のソニー復活?




○HITACHI
こちらも薄型デジタルテレビ中心。超薄をアピールしています。



右の手かざしは、専用カメラに向かってジェスチャーをすると、テレビはもちろん、家電をコントロールできるインターフェース。昔からこの手のものはありますが、徐々に身近になっている感じはあります。


○Panasonic
10月1日に社名を変更したPanasonicです。世界最大150インチプラズマディスプレイがどーんとあります。



重量非公表、価格は未定。105インチで500万円くらいですから、1000万円??



Panasonicのホームエレクトロニクスは、壁に画面を表示し、テーブルがインターフェースになっていて、画像を楽しむことができるもの、HITACHIと同じような手かざしのものなどが展示されていました。


○TOSHIBA
こちらも薄型ディスプレイ中心の展開ですが、壁に立てかけるテレビというコンセプトを打ち出しました。



壁にかけるにはちょっと、という日本の家事情を考慮したらしいですが、こんなデザインの「家具」がそんな家に合わないような気がします。
あと、パソコンではネットパソコンを展示。それと、最大256MBまでのSSDを数種類展示しています。地味ですが、実は東芝はHDDを捨て、メモリディスクに走っています。




○MITSUBISHI
家庭用のテレビより、展示用ディスプレイがメインで取り上げられています。最近、駅でも大型ディスプレイが使われていますが、店のサインも動画が一般的になる時代が来ています。




○SHARP
シャープも薄型液晶の展示です。AQOS、亀山のアピールです。その他は、その1でも紹介した太陽電池などエコ関連です。また、提携したパイオニアとの共同開発もありました。




○I・O DATA
アイオーデータは、自社の地デジチューナーを複数搭載した、全チャンネル1週間まる録マシンSPIDERを展示。2.5TBモデルと1.3TBモデルがあります。番組表やキーワード検索で番組を調べ再生などができます。



地上波デジタルで送られている情報だけでなく、インターネットのデータを集め、メタデータとして保存、活用することができるのは注目です。


さて、最後になりましたがケータイキャリアの閉館時のご挨拶。



今回はdocomoとKDDIがはす向なので、両者コンパニオンのにらみ合いのような構図になってしまいました。


全部の写真

昼ごはんは、津田沼必勝軒でつけ麺。

 

 

 

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