2007/10/2-6の会期で、千葉は幕張メッセで行われたCEATEC JAPAN2007に、今年も行ってきました。今年のテーマは、「見える、感じる、デジタルコンバージェンス最前線。」
主催者側の発表によると、10/6終了時点で20万人の来場だったようです。


千葉 幕張メッセメインゲートと場内

毎回、電子デバイスのコーナーをざーと見て、コンシューマー機器へ移って見て、最後、デバイスに戻ってくるパターンです。
今回は、セミナー、パネルディスカッションを取ったので、ちょっと時間が余計にかかりました。今年は、薄型テレビのさらなる進化。液晶では20mm、ELパネルではなんと3mm厚。ブースは大人気です。また、人型ロボットの展示が多く、人だかりになっていました。では、場内を回って行きましょう。

 

東芝のデバイスブース

東芝のデバイスブースで目に付いたのは、まず、モバイル用薄型燃料電池。ここ数年来のプロトタイプ展示の中では、最も薄型で小さいモノでしょうか。これなら、持ち運べますね。でも、未来型って、何時に実用化?超薄型QVGA液晶パネル。なんと、0.99mm厚。左の2004年型2.9mmと比べるとかなり薄いです。薄うす。
半導体コーナーでは、SONYが手を引いたCell、その技術を使ったプロセッサSpurs Engineのところがにぎわっています。コピーワンスのデジタル放送が「ダビング10」導入で9回OKになると、その効率的保存が課題。圧縮には高品質高速のメディアプロセッサが必要になるため、東芝以外でもMPEG2→H.264の変換品質の高さを示す展示されています。

左:東芝のブース 中:携帯燃料電池 右:0.99mm液晶パネル


CPUコーナー、CellとSpurs Engine

 

ALPSのブースで電界通信モジュール

電界通信と書くと良くわかりませんが、電気を通す人体を使ってデータをやり取りするものです。ここではわかりやすいように、両手で電極を触って、その間をデジタル音楽が流れるプレゼンテーション。今日のマシンでは3人が手をつないでもデータが流れていました。通信速度は約20kbpsです。たとえば、握手するだけで手に持つケータイ同士の名刺交換ができる技術です。

 

CITIZENのマイクロ・ロボットサッカー

なんと小さい1×2×1cmの超小型モーターを使ったロボットで、コンピュータ制御で、画面のボールの行方を追います。でも、プログラムが貧弱なのかわかりませんが、選手がすぐ団子状態に。でもかわいいですよ。

 

CMでもお馴染みムラタセイサク君が走る

今年のロボットの中で最も人を集めていたのが、ムラタセイサク君。CMタレントということもあり、間近に近寄れないほどの人気です。ジャイロ技術で、自転車が止まっていてもバランスを取り静止しています。自転車曲芸人。そして、幅2cmの白い線で引かれた坂道を揺れることなく登ります。まるでサーカスです。でも、ストロボには弱いようです。
一度登りきったところで停止。あれあれ、電池切れのようです。でもシナリオ通り。バックをはじめ充電スペースに移動。充電もワイヤレスで行われます。


ちゃんと静止しています。左が坂道を登るところ

 

KDDIはau機種がメイン

今年はワイヤレスジャパン2007に行ったこともあり、今回のauは新機種くらい。今回の中心的役者はINFOBAR2。INFOBARを発売初日に手に入れた私にとっては懐かしい一品。その他の展示では、ビジネスケータイなど、あまり新しさがないです。

 

NTT DoCoMoは次世代超高速ワイヤレス

NTT DoCoMoもケータイ各機種、スマートフォンの展示と、ワイヤレスジャパン2007とそう、変わりません。その中でも、ワイヤレスジャパン2007では大きくなかった、Super3G実証実験です。4×4MIMOによるハイビジョン動画の通信展示です。

 

Fujitsuブースで、WindowsMobile6搭載のケータイ端末を展示

まだ、発売などは未定とのこと。FOMA F1100です。3G、Wi-Fi、Bluetooth搭載で、ビジネス向けを想定。フルキーボードじゃないのがね、ちょっと。

 

次世代DVDは主戦場

CEATECは毎回、HD DVDとBlu-ray Diskの戦場でもあります。今年は、Blu-rayの優勢宣言と東芝がHD DVDのが優勢とそれぞれ講演会を開き、威勢を放っていますが、さてどうなることでしょう。

HD DVD

中右:レコーダーの試作機

Blu-ray Disk


中:レコーダー試作機

 

各社薄型テレビジョン

一般大衆のみならず、業界、流通の注目のまとは、2008年の北京オリンピックを控えた、薄型テレビの最新機種。ディスプレイジャパンで発表されたSONY有機ELは厚さ3mm。27V型が最大ですが、今年末には発売予定。今回初登場の液晶・プラズマの最薄モデルも各社展示。20mmの液晶パネルは本当に壁掛テレビです。

SHARP

今回の見物は、108V型液晶テレビ。中の写真にはおじさんの後姿が映っていますが、でかいのがわかりますよね。画質も問題無いのですが、Panasonicの103V型プラズマも同様ですが、ここまででかいと再生するソースの粗が。。。


次に最薄液晶テレビです。なんと、20mm。薄うす。

SONY有機ELテレビ

ここも、人気スポット。ただディスプレイジャパン2007で一度見ているので静観。でも3mmは驚異的に薄い。でも20万は高い。

その他各社の薄型テレビ展示

左:Panasonicと、右:Victorの新型液晶はバックパネルが明るさも調整し、省電力化。


左:HITACHIの19mm厚の液晶でSHARPより1mmの勝利 中と右:Victorの37mm液晶

FEDのエフイーテクノロジーズ

今年の、ディスプレイジャパン2007でも見た、次世代フラットパネルFEDです。くわしくは、その時のページをご覧ください。今回のプレゼンは、大きさなど見た目の変化はあまり無いものの、240fpsとういうTV放送の6倍の高速動画が前のままのパネルで動作していました。

 

カートリッジハードディスクのiVDR

ディスプレイの次ぎは、レコーディングですが、今年はiVDR。数年前に発売されていますが、なぜか今年はブースがデカイ。それも、2箇所です。やはり、オリンピックとダイビング10を期待したんでしょうか。普及すると、結構便利なんですけど、なかなかマイナーな状況。

 

画像編集とH.264トランスコード

ここでは、左:富士通のHD編集設備とNTTレゾナンスのMPEG2→H.264トランスコーダ。

 

その他のブース

NHKと民放は地デジ関係ブース。ここで、「ダビング10」の名称が発表されたようです。

マイクロソフトはWindows Live!とVista、OFFICE2007がメイン

ルネサス・テクノロジには、クアッドコアのSuper-Hマルチプロセッサシステムの試作品(右)。発熱も少なく、コアむき出しの展示。最高速の600MHzで連日展示しているが熱暴走していないとのこと。

富士ソフト(左、中右)では、IPTVを使ったVODなどを統合したサービスFSVTVなどを展示。SHARP(中右)は透過型の太陽電池システム。あの屋根に真っ黒なパネルというイメージが、これなら、窓にもなるし、ビニールハウスなどにも応用可能かも。写真左は、イベントホールでやっていた3D関係のブースから。手術の実習システムです。

さらに、その他の展示。左は工人舎のIntelA110搭載UMPC、中左はデジタルコンテンツ展示ブースで、今年からCofestaのイベントとしてCEATECが位置づけられているからでしょうか。左はSONYのRolly。横の有機ELパネルに劣らずの集客。

 

ヒット学講演 by吉田就彦デジタルハリウッド大学院教授

ヒットの類型化とヒットを生む条件、ヒットを生むプロデューサとはどういう資質を持つのかについての講義。

最後のイベントは、コンテンツの海外展開についてのパネルディスカッション。そして、津田沼「なりたけ」で夕食のラーメンでこってり。

CEATEC2006の模様はこちら

CEATEC2004の模様はこちら

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